デイトレードとは
皆さんは、株式投資において、これまでデイトレードをしたことはありますか?もしかしたら、この記事を読んでいる人のなかには、デイトレード専門という人もいるのかもしれませんね。このデイトレードについて、おそらく多くの投資家が知っていることではあると思いますが、このことを知らない投資家もいるかもしれないので、まず初めにデイトレードについての説明を簡単にしておきます。
その日一日限りの株式売買
デイトレードとは、その名の通り一日という短い期間で株式の売買を完了することをいいます。投資家の間では、このデイトレードのことをデイトレと呼ぶことが多いです。具体的には、ある日のザラ場において、ある銘柄を新規に購入した場合、その日のうちにその銘柄を売却することをいいます。あるいは、ある銘柄を新規に売却(空売り)した場合、その日のうちにその銘柄を買い戻すことをいいます。
デイトレードの基本は、ボックス相場
デイトレードは、基本的には、対象とする銘柄の相場がボックス圏となっているときに、よく利用される投資法ともいえます。しかし、このデイトレードは、ある銘柄が急騰したときにも応用することができます。急騰している最中の株価の値幅を短期間で獲得することができるのです。急騰銘柄は、急騰の過程では株価の上昇・下落がひじょうに激しく、そのボラティリティーの大きさから、大きなリターンが得られる一方で、大きな損失を被る可能性もまたあります。そのため、急騰銘柄のデイトレードはかなり難しく、あまりおすすめできるものではありませんが、投資方法や投資スタイルなどは、多く知っておくに越したことはありませんので、この記事でも触れておきました。
4種類のデイトレード (※ 著者分類)
デイトレードは、上記の通り一日限りの株式売買ということができますが、対象とする銘柄の売買のタイミングによって、大きく4種類に分類することができると著者は考えています。それは、以下の4種類のデイトレードです。それぞれのデイトレードについて、詳しく見ていきましょう。なお、ここで例として挙げている株価チャートは、『クルーズ(2138)』の2016年7月22日での日中足(1分足)です。
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始値・終値での売買
これは、一般的に寄りで買い注文 (売り注文)をし、大引けに売り注文 (買い注文)をすることで、ザラ場中の高値・安値に関わらず、株式の売買をするものです。確かにデイトレードの一種ではありますが、日中足というよりは日足の株価チャートからその日の株価の方向性だけを、すなわち陽線なのか陰線なのかだけを見ることになります。日中足を使わない、唯一のデイトレードです。
この場合のデイトレードのやり方は、たとえば、この『クルーズ(2138)』の場合には、長期移動平均線(75日)と中期移動平均線(25日)の乖離が徐々に小さくなっていることがわかると思います。材料が出ない限り、株価は一点に収束することが考えられます。また、前営業日にはコマが出現し、株価上昇の勢いが滞っていることが読みとれます。翌営業日がギャップダウン(GD)ならば、一度中期移動平均線(25日)に向かうと考えられます。そのため、この日は空売りを選択します。
ザラ場中に一回の売買
これは、ザラ場中の任意のタイミングで買い注文をし、任意のタイミングで売り注文をするものです。すなわち、買い注文を出したときより高い株価のときに、売り注文を出すことで、その値幅を獲得するというものです。
ザラ場中に複数回の売買
これは、ザラ場中の任意のタイミングで、上記のような株式の売買を複数回繰り返すことです。ボックス圏内において、株式を安値で購入し高値で売却します。その後再び安値となったときに株式を再購入し高値で売却します。その様から、「回転させる」などとも呼ばれています。
ザラ場中に複数回の売買 (※ 空売りアリ)
これは、ザラ場中の任意のタイミングで、株式の売買を複数回繰り返すことには変わりはありません。しかし、上記と大きく異なる点は、ボックス圏内での高値では空売りを入れて、安値で買い戻します。このボックス圏内の高値と安値の間を、安値で購入、高値で売却、高値で空売り、安値で買い戻し、安値で購入、、というサイクルで繰り返します。このデイトレードももちろん、「回転させる」とも呼ばれています。
まとめ
いかがでしょうか。デイトレードは、一日という短期間で成果を出すことが可能ですが、時として売買のスピードが問われることもあるため、上級者向けの投資法です。特に、4つ目に挙げた『ザラ場中に複数回の売買 (※空売りアリ)』は、ひじょうに難しいデイトレードです。もちろん、回転している最中に株価が急騰した場合には、回転させることで、むしろチャンスを失う可能性になることもあります。