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日証金速報の見方・使い方 | 信用倍率・残高で売買の転機を調べる


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日証金と日証金速報

日証金とは

日証金は、日本証券金融の略称であり、主に証券会社 (第一種金融商品取引業) やその他金融商品取引業に対して、制度信用取引の決済に必要な有価証券の貸借取引を行っています。

そのため、証券会社 (第一種金融商品取引業) やその他金融商品取引業は、制度信用取引において投資家に貸すための証券の在庫がなくなりそうになると、この日証金に貸付を受けるためにオンラインで申込みをすることになります。つまり、この日証金の買残や売残から、投資家の取引の様子を知ることができるのです。

日証金速報とは

日証金速報の基本

日証金は、上記のような貸借取引の情報を一般に公開しています。それが、今回記事として取り上げている『日証金速報』です。『日証金速報』から読み取れる、個別銘柄の買残や売残、またそれらから求められる信用倍率から、ある個別銘柄において、投資家がどのポジションでどの程度制度信用取引を行っているのかを定量的に知ることが可能です。

日証金速報の見方・使い方

日証金速報
http://www.nisshokin.info/

この記事に載せているものは、2016年6月時点のものであり、デザインやユーザーインターフェイスが変わる可能性がありますので、その点はあらかじめご了承ください。また、この記事では、PC版をベースに見方・使い方を紹介していますが、スマホ版やモバイル版でもあまり見方・使い方に大きな違いはありません。

上記の『日証金速報』のページから、調べたい個別銘柄の銘柄、もしくは証券コードを入力するだけです。あるいは、証券コードを絞り込み選択することもできます。

▼ 日証金速報の該当欄に銘柄もしくは証券コードを入力します。


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▼ あるいは、証券コードから絞り込むことも可能です。


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『日証金速報』には、個別銘柄の一日単位の信用倍率をはじめ、買残売残逆日歩規制を調べることができます。信用倍率、買残、売残に関しては、グラフで視覚的に読み取れます。また、信用倍率の最小 / 平均 / 最大も併せて確認できます。

▼ 信用倍率の最小 / 平均 / 最大を確認できます。


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▼ 一日単位での信用倍率、その他情報を確認できます。


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信用倍率からわかること

投資家のポジション(買い/売り)

信用倍率は、以下の数式の通り、買残と売残から求めることができます。

信用倍率 = 買残 ÷ 売残

そのため、この信用倍率の値が1を超える時には、売残よりも買残のほうが多いことを意味しており、制度信用取引の買いポジションで個別銘柄を所持している投資家が多いことがわかります。つまり、投資家の多くは、個別銘柄に対して株価上昇を予想していることを意味しています。

信用倍率 > 1 ⇔ 買残 > 売残

これとは対照的に、この信用倍率の値が1未満の時には、買残よりも売残のほうが多いことを意味しており、個別銘柄を制度信用取引の売りポジション、すなわち空売りしている投資家が多いことがわかります。投資家の多くは、個別銘柄に対して株価下落を予想していることを意味しています。

信用倍率 < 1 ⇔ 買残 < 売残

今後の株価変動の予想

ある個別銘柄において買残が多いこと(信用倍率 > 1) は、一般的に将来の株価下落を意味しています。これは、制度信用取引の買いポジションが多いためは、追証 (追加保証金) を起こす可能性かあるからです。ある日悪材料が出ると株価の下落が起こりますが、買残が多いと比較的早いスピードで下落します。また、制度信用取引で株式を借りていることから、いつかはその株式を返さなければなりません。制度信用取引で買われた分は少なくとも売られるため、将来的な売り圧力になります。

上記の買残とは対照的に、ある個別銘柄において売残が多いこと(信用倍率 < 1) は、一般的に将来の株価上昇の可能性を意味しています。それは、売りポジションもいつかは反対売買もしくは受渡決済により、株式を買い戻さなければならないからです。そのため、売残が多いことは、将来的には株価上昇の原動力の一つになります。

まとめ

いかがでしょうか?この記事では、日証金速報の見方・読み方を見てきました。また、『日証金速報』から日証金の信用倍率を調べることで、ある個別銘柄における、投資家のポジションを知ることができるだけでなく、将来の株価の方向性もまた予想することができます。以下のものは、これまで見てきたことをまとめたものです。

信用倍率 = 買残 ÷ 売残
信用倍率 > 1:

  • 投資家の多くが買いポジション
  • 将来的な売り圧力の可能性も
信用倍率 < 1:
  • 投資家の多くが売りポジション(空売り)
  • 将来的な買い圧力の可能性も
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