皆さんは、株の売買を行うときには、ローソク足をみていますか?ローソク足は、投資家の心理を表していると言われており、それ単体、もしくは複数の組み合わせにより、翌日以降の値動きの参考になるとされています。ローソク足の基本的な内容はここでは割愛し、早速今回のテーマである『首吊り線』について解説したいと思います。なんといっても、この『首吊り線』。著者が最も信頼しているローソク足指標で、相場の天井を予測するために利用しています。そのため、ローソク足講座の第一弾にしました。なお、ローソク足の”基本”については、以下のページも併せてご覧ください。順次コンテンツを充実させていく予定です。
首吊り線の基本
『首吊り線』は、以下の図のようなローソク足のことをいいます。ただ、形そのものは、『十字線』や『トンボ』とほとんど変わりありません。重要なことは、この形が高値圏で出現すること。そのとき、ローソク足の陽線・陰線は関係ないとされています。この図を見るとわかりやすいですが、『十字線』や『トンボ』と同様に、その日の相場の始値と終値が近く、大きな下ヒゲがあることが特徴です。
(出典:http://xn--eckm3b6d2a9b3gua9f2d6658e0ssb.xyz/205.html)
その日のザラ場では、寄り後まもなく株価が大きく下落し、その後大引けまでに株価がV字回復するように、勢いよくもとに戻るようなかんじになります。多くの人は、相場が復活したと思い、「なぜ売りサインなの?」と思われるかもしれません。しかし、最後の力を振り絞ったと考えるとどうでしょう?力を振り絞ったわけですから、その後力尽きてしまいます。やはり一度は相場が大きく崩れていますから、投資家心理的には上がっても売りたくてしょうがないのです。このことこそが、翌日以降相場が不安定になってしまう一因なのです。
首吊り線の実例
では、実際のザラ場では、どのような『首吊り線』が出現するのでしょうか?ここでは、具体的に2つの銘柄(クルーズ/ラクーン)を例にとって、『首吊り線』の実例を見ていきます。
クルーズ
以下の株価チャートは、2015年時の『クルーズ[2138]』の値動きを示したものです。株価チャートの○印で囲った部分が『首吊り線』であり、それを起点に相場がはっきりと切り替わっている様子がわかると思います。この『首吊り線』が出現したら、一度ポジションを解除してリスクオフしておくほうが良いでしょう。
(出典:http://www.nikkei.com/markets/chart/)
ラクーン
以下の株価チャートは、2016年現在の『ラクーン[3031]』の値動きを示したものです。株価チャートの○印で囲った部分が、さきほどの『クルーズ[2138]』と同様に『首吊り線』であり、やはりそれを起点に相場がはっきりと分かれていることがわかると思います。この場合は、相場転換のサインである『十字線』も前営業日に出現しており、結果的には時間をかけて相場を判断できるチャートでした。
(出典:http://www.nikkei.com/markets/chart/)