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原油価格大幅反発!~今後の推移を予測する~


[チャート]原油価格の推移

今日は、最近日経の記事にも取り上げられ、多くの注目を集めている、原油ETF/ETNと今後の推移について取り上げます。これらは、日経新聞にも載っていましたが、日ごとの推移において価格のボラティリティが非常に大きく、個人投資家にとても人気が出ているようです。ただし、最近の世界情勢を踏まえると、運用には十分な注意が必要ですね。

原油ETF/ETNとは?

世界の原油価格に値動きが連動して運用されるETF/ETNを 『原油ETF/ETN』とよびます。2015年9月現在において、東京証券取引所では、以下の4種類の『原油ETF/ETN』が存在しています。それぞれベンチマークや形態により正確には若干異なりますが、ほぼ同じ値動きをすると考えて問題はないです(原油ベア除く※後述)。

証券コード 銘柄
1671 WTI原油価格連動型上場投信
1699 NEXT FUNDS NOMURA 原油インデックス連動上場投信
2038 NEXT NOTES 日経・TOCOM 原油 ダブル・ブル ETN
2039 NEXT NOTES 日経・TOCOM 原油 ベア ETN

WTI原油価格連動型上場投信

『WTI原油価格連動型上場投信[1671]』は、テキサス産原油の先物価格に連動して値動きするETFです。WTIは、ウエスト・テキサス・インターミディエートの略称であり、西テキサス地方で産出される硫黄が少ないガソリンを多く取り出せる原油のことを指しています。『WTI原油価格連動型上場投信[1671]』は、国内の投資家に人気が高く、これら4種のなかでも最も出来高の大きいETFです。

東京証券取引所で売買される『WTI原油価格連動型上場投信[1671]』は貸借銘柄なので、ETFを購入するだけでなく、空売りすることも可能です。そのことが人気の一つの理由かもしれないですね。

NOMURA 原油インデックス連動上場投信

『NOMURA 原油インデックス連動上場投信[1699]』は、世界の原油先物取引の中から、取引量・流動性が多いもので構成されており、原油価格の値動きに連動することを目的とする、野村證券金融工学研究センターが算出・公表しているインデックスです。2015年5月現在、その構成銘柄は、WTI原油先物(100%)となっています。野村原油 【略称】 – 東京証券取引所

2015年9月現在、『NOMURA 原油インデックス連動上場投信[1699]』の最低取扱口数は10口単位なので、このETFに投資するためには、最低6,000円ほどが必要です。ほかのETF/ETNは、1口単位で売買することができるため、比較的最低購入価格が高い銘柄ということができます。

原油ブル・原油ベア

『原油ブル[2038]』・『原油ベア[2039]』は、日経・東商取原油レバレッジ指数に連動して値動きするETNです。『原油ブル[2038]』は、指数の2倍の値動きをし(ダブル)、『原油ベア[2039]』は、指数の-1倍の値動きをします(インバース)。そのため、これら2つのETNは、基本的には正反対の値動きをするものです。

これらのETN『原油ブル[2038]』・『原油ベア[2039]』は非貸借銘柄なので、原油価格の下落時に売買をするときには、インバースの値動きをする原油ベアを購入することになります。ただ、自分が普段の板を見た限り、『原油ベア[2039]』は、あまり人気がないのか、板が薄いので、大口投資家の方にはあまり向いていない銘柄かもしれません。『原油ブル[2038]』での売買が個人的にはおすすめです。

原油価格の大幅反発!

先日2015年8月28日に、原油価格が大幅に反発しました。ETF/ETNでは、上記の『WTI原油価格連動型上場投信[1671]』・『NOMURA 原油インデックス連動上場投信[1699]』・『原油ブル[2038]』の3種が大幅に反発し、数日たった今でもその価格は上昇を続けているのです。特に、『原油ブル[2038]』に関しては、2倍の値動きをすることもあり、+500円のストップ高を記録しました。そもそも、もともと価格の高く手の届きにくいETF/ETNであった原油がなぜここまで下げてきたのでしょうか?代表的なものは、以下に述べるような世界情勢が原因といわれています(詳しくは 『原油安はなぜ起きたのか?その複雑な原因と理由とは!? | ネットニュースJP.com 2015年9月27日』をご覧ください)。

  • 米シェールオイルによる原油掘削・輸出の増加
  • 規制されていたイランの原油輸出の解禁
  • 中国経済の大幅な失速
  • 米の利上げに対する警戒・リスクオフ

原油価格推移の予測

『原油ETF/ETN』は、度重なる価格の大幅下落で、底値を打ったのでしょうか?長期的に見ると、底値に近い価格といえると思いますが、短期的には、底値とは言い難いかもしれません。なぜならば、2015年9月と予測されている米の利上げによる影響や、中国の株式市場に左右される展開が続く可能性があるからです。今回原油価格の大幅な反発が見られましたが、反落する恐れは十分にあるので、日々の世界情勢に目を背けることのできない状況が続きそうです(最新情報は 『原油価格の今後の推移は!?ボックス相場となる可能性も | ネットニュースJP.com 2015年10月8日』をご覧ください)。

なお、上記の『原油ETF/ETN』の多くは、ドル建てであり、それを円換算して売買されています。そのため、OPECやシェールオイルの動向、ギリシャ・中国をはじめとした国々の情勢などはもちろん、為替レートの推移にも敏感になっておく必要があります。原油価格の推移を慎重に監視し、自分の投資期間に合わせて底値を判断する姿勢が必要です。初心者には難しい銘柄といえるでしょう。

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